【脳卒中×保険】3種類の脳卒中の症状を知ろう

脳卒中は正式な病名ではない

脳卒中は日本人の死因ベスト3に入る病気ですが、実は脳卒中という病名があるわけではありません。

脳卒中は脳梗塞、脳溢血、くも膜下出血の3種類の脳疾患の総称です。

脳梗塞は、脳へ血液を送る血管が詰まり、酸素やブドウ糖が行き渡らなくなって脳細胞が壊死してしまう病気です。

脳出血は、脳の中で細い血管が破れてしまう病気。

くも膜下出血は、脳の太い血管の一部が膨らんでコブ状になった動脈瘤が破裂し、脳の表面に出血が広がる恐ろしいものです。

いずれも、突然意識を失って倒れたり、激しい頭痛や吐き気、めまいに襲われたりします。

足がもつれ、手足がしびれることもあります。視覚野に影響が出る場合には、ものが二重に見える、あるいは見えにくいといった症状として現れることもあります。

さらに詳しくみてみましょう。

 

脳梗塞と脳出血の代表的な症状

脳梗塞と脳出血で、最も多くみられる症状は片麻痺です。

顔の右半分か左半分、片方の手や足が突然に動かなくなります。

同じ部位の感覚が鈍くなったり、しびれが生じるケースも少なくありません。

両側の指先が徐々にしびれたり、時々しびれる程度では脳卒中の症状とはいえませんが、突然手に持とうとしたコップを落とす、などの症状が見られれば要注意です。

次に多いのが言語障害で、突然ろれつが回らなくなったり、思うように言葉が出なくなるほか、相手の言葉が理解できなくなります。

そのほかにも、手足の麻痺は起こっていないのに、急に足元がふらついて、立ったり歩いたりができなくなる失調が起こることもあります。

眼の症状が出る方もいて、突然片眼の視力が失われたり、視野の一部が欠け、物が二重に見えることもあるので、注意が必要です。

こうした症状に加えて、意識状態の悪化が生じることも少なくありません。

軽度の場合は何となくぼんやりしている程度ですが、重症に至ると強く呼びかけたりつねったりしても、眼を閉じたままで反応が失われます。

くも膜下出血の代表的な症状

これまで経験したことのない激しい頭痛が起こります。

重症の場合は意識障害も生じるのが特徴です。

頭痛の強さは発症時にピークに達し、その後も痛みは持続するほか、頭痛と同時に嘔吐することも少なくありません。

最近よく頭が痛くなるなど、徐々に起こるのではなく、急激に激痛が発生します。

なお、脳出血の場合も頭痛を伴うことがありますが、くも膜下出血の特徴は、片麻痺や言語障害、失調、視覚障害などを伴うところにあります。

すぐに救急車を

いずれの症状にしても脳卒中が疑われる場合は、一刻も早く専門医に診てもらうことが大切です。

対応が遅れれば、死に至り、命を取り留めても麻痺や言語障害が残るなど、重い後遺症に苦しみます。

おかしいなと思ったら、直ちに救急車を手配しましょう。